ALWAYS 三丁目の夕日
懐かしい、なんともいえない、ほのぼのとした人情味あふれる映画です。東京の下町、昭和33年。戦争の傷跡があちこちにまだ残っています。裕福とはほど遠い暮らし。でも、今では忘れ去られた日本の「心」が、生き生きと再現されます。
上映後、周りにいた若い男女や年配の夫婦が、口々に「意外にいい映画だったねえ」「よかったね」と語り合っていました。帰省したがらない六子が知らなかった隠された真実が明らかになったシーンでは、あちこちから鼻をすする音が・・・
冒頭、昭和33年当時の上野駅が画面に大きく広がってきたのに驚きました。私が昭和40年から6年間にわたって見なれた、あの懐かしい上野駅です。改札口上に並んだ列車名と発車時刻が書かれた数十枚のプレート、ホームに入ってくる蒸気機関車。スクリーン上で大きく移動しながら俯瞰された、人が満ち溢れる広い待合室も見覚えがあります。
かなり緻密な時代考証がされた映画です。広大なロケセット、VFXを駆使した画面、いたるところに出てくるレトロな看板、みんなを乗せて走り回るおんぼろオート三輪車。昭和30年代の日本がリアルに表現されています。mixiにかまちゃんがお書きになっていますが、VFXは未来だけでなく、過去を再現するにも有力な武器になるんですねえ。感心しました。
映画の進行とともに伸びていく東京タワー、ラストでついに完成します。夕日に浮かぶ東京タワーを見つめる人々の目には、今日の日本が見えていたのでしょうか?
自動車修理工場の堤真一、薬師丸ひろ子夫婦のもとに集団就職で青森から上京した堀北真希、駄菓子屋店主でしがない作家の吉岡秀隆、一杯飲み屋のおかみ小雪・・・みんなそれぞれいい味を出しています。身寄りのない少年・淳之介君もなかなかかわいい。久しぶりに見る薬師丸ひろ子さんは、町工場のおかあさん役がぴったり。吉岡秀隆さんもDr.コトーとはまた違って、さえないおやじを好演しています。毎日、プラズマテレビのCMでお目にかかる小雪さんはレトロな時代でもきれい。
パンフレットにこんな文章が書いてありました。「携帯もパソコンもTVもなかったのに、どうしてあんなに楽しかったのだろう」。日本の繁栄の源泉を思いださせる映画でした。もっとも今の日本は、当時に比べて果たしていい方向に進んできたのでしょうか?


Comments
初めまして。蒸気機関車の発車前の白い蒸気をワクワクと見ていました。そんな風景もあるのですね・・・。7日現在、未だ見ていないのですが、懐かしさで書いた記事をTBいたしました。また時々お伺いします。
Posted by: rolferK | 11/07/2005 at 04:15 AM
rolferK さん、こんにちは。
きれいな写真がたくさん入ったblogですねえ。
「Always 三丁目の夕日」は日本の良さを思い出させてくれる懐かしい作品でした。世の中には豊かさだけではない価値観があるということでしょうか。
スクリーンに昭和33年の東京が再現されているところがすばらしいと思います。VFX技術を駆使しなければあんなシーンは映画にできなかったでしょうね。
Posted by: N(=tetsu) | 11/07/2005 at 08:54 AM