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01/21/2007

塩野七生(ななみ)さんの貴重な体験

産経朝刊2面に連載されている「話の肖像画」。1月19日から「1300年の旅人」と題する作家・塩野七生さんとのインタビューです。

60年安保のデモ隊の中にいて、貴重な体験したことがその後の人生を変えた、と話しています。

<首相官邸に記し首相を閉じ込めたとき、もし全学連の指導層が本気なら、一番先鋭的な大学のデモ隊をそこにやるべきなのに、選ばれたのはもっとも穏健だった慶応と学習院の学生。この偽善。私の目を開かせてくれた最初の体験でした。私が左翼を信用しなくなったのはこのときからです>

(当時の運動家は、その後何もなかったかのように企業に就職し出世した人も多い)←これは聞き手の記者の発言。

<そしてもうひとつ。マスコミに対する不信がそこで生まれました。TVや新聞の報道では、首相官邸の門が偶然開いて、中になだれ込んだデモ隊と警官隊がもみ合いになったことになっていますが、それは事実とは違うのです。私はこの目で事実を目撃しているんです。向こうが本気で官邸を防衛しようとしていたら、デモ隊を侵入させずにすんだ。ところが、向こうはわざと門を開いてデモ隊を引きこんだのです。マスコミは知ってか知らずかその経過をまったく報道しませんでした>
(わなだった)
<そう思います。マスコミが経過をきちんと伝えてくれれば、多くの人は正確な判断を下せるようになると思う。ところがマスコミは始まりと終わりしか報道しない。経過をきちんと伝えることの大切さを痛感した事件でした。私が歴史を書くときに肝に命じているのは、経過をきちんと伝えることなんです>

若い頃の貴重な体験が、「ローマ人の物語」等、一連のイタリアを舞台にした壮大な著作に生きているのですね。私は読んでいないのですが。

事実をみる目を育てること、経過を描くことが大切、そしてマスコミ批判・・・見習いたい視点です。

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