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10/30/2010

ニコチン制御遺伝子、ニュースの取り上げ方とは

26日、車に乗って帰宅中、読売テレビが「奈良先端科学技術大学院大学でタバコのニコチン量を制御する遺伝子を発見。新たな医薬品の開発にも応用できそうだ」というニュースを流していました。

翌日の産経新聞にも載っていましたし、NHK大阪もニュースで取り上げていました。ところが読売、朝日、毎日には出ませんでした。日経は半日遅れの夕刊で報じました。

こういう純粋な基礎科学の研究成果をマスコミが取り上げる基準はどこにあるのでしょうか。このニュースは、全国紙3紙が取り上げなかったにも関わらず、全国ほとんどの地方紙が記事にしていました。しかもカラー写真まで使って。共同通信が価値ある重要ニュースと判断し、全国に配信したからです。

私が確認しただけでも次の各紙が27日付朝刊で報じています。

東奥日報、河北新報、上野新聞、北日本新聞、秋田魁新報、山梨日日新聞、新潟日報、茨城新聞、東京新聞、神奈川新聞、静岡新聞、中日新聞、福井新聞、奈良新聞、京都新聞、神戸新聞、山陰中央日報、中国新聞、山陽新聞、徳島新聞、四国新聞、佐賀新聞、長崎新聞、西日本新聞、大分合同新聞、熊本日日新聞、宮崎日日新聞・・・。

読売、朝日、毎日が取り上げなくても、共同通信が配信すれば、地方紙のほとんどがそのまま掲載しますので影響力絶大です。地方に行けば、全国紙よりその県の新聞のほうが圧倒的に読まれていますからね。

ひとつの科学記事をめぐって、全国紙と通信社(=地方紙の大半)の影響力について面白い知見が得られたような気がします。通信社の力は侮れないと言う事実です。

ただ、民放やNHKがこの情報をニュースにしたのにはそれなりの理由があったはず。無視した全国紙との違いは何だったのでしょうか。「がん等の画期的新医薬品開発につながるかもしれない大発見」と考えた記者と、「低ニコチンタバコの開発なんて、そんなものができても喫煙者は喫煙量を増やすだろうから意味がない」と考えた記者の違いでしょうか? 実際、ブログに後者の意見をまじめに書いた人がいました。この大学のHPから研究テーマをちょっと調べれば、そんな安易な考えで取組んでいるわけではなさそうだとすぐわかるのに・・・

数年前まで、私も知りませんでしたが、ここは京大の山中教授がiPS細胞の研究をされていた大学ですし、数ヶ月に1回は「新発見」のニュースが新聞紙面をにぎわせるちょっとユニークな大学です。数年前の全国学力試験に植物のホルモンに関するここの新発見がとりあげられていましたね。

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