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05/05/2011

ウメサオ タダオ展(6)

退官記念講演の続き。

梅棹先生の目指したシステムは、既存の大学とはまったく異なります。すべて共同研究。専門の異なる人が議論します。研究費もまったく分けず、プールして使います。一人一人に分配すればわずか100万円でもまとめれば数千万円。巨大な研究ができます。

大学の研究の自由は、しばしば「研究しない自由」になってしまいます。学者は本来怠け者。今までのぬるま湯では出るに出られない。ということで梅棹先生が導入されたのが、論文1ページあたりのコスト(給料)計算。「司馬遼太郎さんよりコストの高い人がいるのはおかしいでしょう」。さすがにこれを見習う施設はなかったようです。

民博のシンポジウムや成果はすべて刊行されます。しかもこれらを図書室の入り口に陳列しますので、だれがどれだけ仕事をしたか、しなかったかが一目瞭然。館員に競争させているわけです。非常に厳しい環境のなかで活力を維持します。

民博の未来について。
「一瞬たりとも油断してはいけない。ゆめゆめ油断めさるな!」(最近できた江戸東京博物館は非常に良くなっている。民博が影響を与えたと思うが、ある意味では追い越された部分もある。負けないようにイノベーションを継続しなければdeadに入る)
「絶えざるイノベーションを!」
「共同研究は経営だ。共同研究を雑用と考え、他人にやらせる人がいる。すべて自分でやらないといけない。成果がでなければ経営で赤字を出すのと同じ。倒産してしまう。そんな人には代わってもらわなければならない。人間のイノベーションが必要だ」
「研究経営論、情報管理論の2冊が遺言状だ。よく読んでほしい」(N)

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