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10/25/2012

「藤原正彦先生の講演 日本のこれから、日本人のこれから」(その7)

日本の置かれた位置をよく考えることが必要と、先生は説きます。日本は、決して恵まれた環境の中でのうのうと生きていける存在ではありません。
<日本は世界でダントツ一位でなければやっていけない。島4つ、80%は山、天然資源なし、脳みそで戦うしかない。災害も多い。泣き続けて死に続けるしかない日本は、戦って強く生きてきたのだ>
最近、日本がこれまで育ててきたものをどんどん否定する傾向があります。それは果たして正しい道でしょうか?
<日本の医療制度は断トツの一位だったのに、アメリカの医療制度にシフトしてだめになった。日本型の資本主義、忠誠心・終身雇用・年功序列等の人情の混じった経営方式は、1990年以降かなぐり捨てられた。日経新聞やエコノミストは「バスに乗り遅れるな」と煽った。かつて三国同盟のときも「バスに乗り遅れるな」だった>
先生は、世界から見ると日本は異常な国と言います。
<日本の武士は、金に執着しなかった。ヨーロッパの王は、権力や金を集める。日本は異常な国。金銭の崇拝からもっとも遠かった。武士道精神=道徳や倫理により、自己規制する高貴な国が日本。1周遅れの欧米を真似て法律をたくさん作ったため、抜け道探しをするようになった。日本は欧米よりはるかに立派な道徳、倫理を生まれつき持っていた、そういう国柄をなくした>

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