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12/09/2012

北斎 ―風景・美人・奇想―  その2

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各地の名所を描いた作品の中に、大阪天保山の絵がありました。天保年間に、安治川の浚渫土砂を積み上げてできた山ですが、現在は日本一低い山4.53mとして有名です。当時はけっこうな高さがあったようです。Wikipediaによれば当時の高さは20m。
滝の描写もさまざまです。大木の根が張り巡らされたように力強く流れる滝、霧が舞い上がる滝、まるで直立する木々が並ぶような水流の滝、岩から水がしみ出る滝・・・
美人画も同一人が描いたとは思えないほど、多様な作風の絵が並んでいました。解説に傑作と書いてあった「夜鷹図」(夜の鷹を画いたわけではありません。美人画ですから)は、墨絵を思わせるような絵でした。
奇想とは、ふつうでは思いつかないような奇抜な考えのこと。北斎は、類まれな発想力とそれを表現する卓越したテクニックにより、見る人を驚かせます。宮部みゆきさんの作品(あんじゅう、おそろし)に、百物語を題材にした小説があります。怪談話を100話語り終えると、本物の怪が現れるとされる江戸時代の行事です。北斎の絵にも百物語が出てきます。
予想をはるかに超える多数の作品に接し、意外な北斎の姿を見た思いです。(終)

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