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05/10/2013

難しい漢字を覚える その15

今回は、本シリーズが避けて通れない字体の不思議について説明しておきます。
なぜ同じ字に違う字体があるのか? 例えば、第13回で取り上げた「飴」は食偏ですが、どうして「食」でないのか? 不思議です。これは日本の漢字政策のいい加減さによるものらしい・・・。(以下、産経新聞5/8夕刊の「杉村一郎の漢字考」を参考にしました)

「臭」は本来、鼻の形を表す「自」の下に「犬」と書き、鼻のよく効く犬→臭う でした。ところが昭和24年の当用漢字字体表は、「一点少ない方が覚えやすいだろう」と、「犬」を俗字の「大」に変えてしまいました。「器」「類」「突」も同じです。
一方、「てへん」の「捗」の旁は「歩」よりも一画少なくなっています。これは少ない方がもとの字。当用漢字字体表が一画増やして「歩」にしたのは、「見た目のバランスがいいから」。

字体の変更は、当用漢字字体表や昭和56年の常用漢字表で整理されましたが、表外漢字についての規範は示されないまま。平成12年に、表外漢字の字体は一般的な旧字体を示し、改定常用漢字表もその字体を踏襲しました。

要するに、今の漢字には「伝統ある旧字体を捨てて簡略化した当用、常用漢字表と、平成に入って再び旧字体を採用した表外漢字字体表、改定漢字表が混在」しています。
ですから「嗅」「捗」の旁は、表内漢字の「臭」「歩」とは微妙に違っているというわけ。部首「食」も表内漢字の「飲」「飯」「飾」は「食」ですが、表外漢字の「餌」「餅」「飴」等は「食」とは微妙に違います。
さらに混乱させたのが、新聞やパソコンの活字が表外漢字にまで新字体を採用した時期があったこと。
50年くらい前、「朝日新聞の活字<塚>と漢和辞典の字は違う。なぜですか」と新聞社に問い合わせたことがあります。当時の漢和辞典には、点のない(朝日が採用していた)字体は載っていませんでした。「間違いではないと思う」という回答に、上のようなきちんとした説明は書いてありませんでしたが・・・。
変な漢字政策のおかげで、学校の国語の先生は苦労されていることでしょう。

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