« 愛染坂の隣に、百歳(ももとせ)の階段がある | Main | 天王寺7坂/清水坂(動画) »

07/25/2014

孫のナマエ ~鴎外パッパの命名騒動7日間

07/23 NHK BSP
最近、発見された<森鴎外が孫の命名について、娘婿とやり取りした書簡>をもとにドキュメンタリータッチで構成された面白いドラマでした。知られざる森鴎外の素顔が伝わってきました。鴎外が正倉院の宝物を管理する重職にあったこと、元号について研究していたこと、その成果が、死後、元号「昭和」に生かされたことなど、初めて知りました。
鴎外の命名案「じゃく(「木」の下に「四」「良」「寸」)」には驚きましたが、<名をつけることは、その言葉を深く知ることであり、そのことを尊敬することが、名をつけた相手への真の愛情である>という、鴎外の生き方、強い信念の現れだったのですね。中国の文字の原典にあたり、これからの将来を生きる孫に自分の想いを託す。それだけに、譲ることのできない名前だったのでしょう。
ここまでおじいちゃんに真剣に考えてもらったじゃくちゃんは、幸せです。
当時の鴎外は、激動の時代を見据えながら、歴代の天皇の死後につけられる名前・諡(おくりな)や元号という時代の名を決めることの根拠がいかに大切かを研究していたそうです。親友への手紙の中で、<中国では不吉とされる「正」の文字をよく調べもせずに「大正」に使っている>と書き、「国家の政に手抜かりがあってはならぬ、そのために国家の道徳をいかに高めていくか、が大切だ」と主張しています。
孫の名前にこだわったバックグランドには、こういう研究があったのでしょう。
軍医や小説家といった鴎外とは、少し違う晩年の鴎外を垣間見た思いです。
単に、最近発見された書簡だけでなく、与謝野晶子の双子の子供に、歌を添えて命名したエピソードを挿入するなど、楽しめるドキュメンタリー風ドラマでした。

|

« 愛染坂の隣に、百歳(ももとせ)の階段がある | Main | 天王寺7坂/清水坂(動画) »