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08/04/2014

有栖川有栖さんの<幻坂/夕陽庵(せきようあん)>

いよいよ最後の作品「夕陽庵」になりました。さすが有栖川さんと思ったのは、京都から淀川 を下って熊野詣でに行く男が上陸したのが、以前の常識だった八軒屋浜でなく、最新研究に基づく渡辺津(わたなべのつ) と明記されていること。先日見に行った「渡辺津」の記念碑が目に浮かびます。
男は熊野詣での途中、藤原定家と並び称され、新古今和歌集の撰者だった亡き藤原家隆の夕陽庵を訪ねます。家隆は、晩年、難波の海に没する夕陽を拝みながら往生を遂げたいと、四天王寺に近い上町台地に庵を定めていたのです。そこで出会った家隆を知る老人から、生前の様子や死後、美しい西陽が射すとき浮かび上がる人の姿について聞かされます。
最後の小説にも、やはり出てきました。ふるさとを懐かしむように、極楽からふらりと戻る家隆。老人の言葉「つながっているのですよ。分かれてはおらぬのです」。
何事か決心していた男も、考えを変え、生き抜くことでしょう。

来週から、未踏波の天神坂、逢坂(通ったことはありますが、天王寺7坂という意識がなかったので)、夕陽庵跡巡りに出かけましょう。

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