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09/12/2014

本当はアブない!? 漱石「こころ」100年の秘密 その2

「K」は禁欲者のはずが、下宿の静に恋してしまいます。そして先生と静の結婚を知るや壮絶な自殺。ここで日本には自殺の歯止めをかける宗教的ベースがないことが指摘されます。自立は、実は孤独といっしょ。
「静」は二人の男を自殺させた魔性の女。琴も活け花も下手くそ。先生が好きになったのは、認知的不協和によるものという分析もされました。意外性あふれるユニークな解釈が続々出てきて面白かったですね。
「漱石が経済小説の作家であり、経済が人間関係を決めるという考えだったこと」、「政治批判を発禁にならない程度に散りばめて書く作家だった」という指摘も、面白いと思いました。Kを批判する言葉の中に、じつは旅順要塞の地図なしにあれだけの被害を出した乃木への批判が込められていたなんて、当時の人しかわからないですよね。静子夫人を道ずれに自殺した乃木への批判を込めて、お嬢さんの名前を静にしたとの解釈も。
昨年4月のEテレ「100分de名著」が「こころ」を取り上げました。漱石の小説はいくらでも多義的な読み方を許すところに大きな特徴がある。どうとでも読めてしまう」という話もでてきました。今回の番組を観て改めてそう思いました。(完)

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