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03/08/2015

京都御所

NHK BSP、3/7 ザ・プレミアム

5年くらい前、秋の一般公開で 京都御所を見せていただいたことがあります。実際に現地で見てもわからなかったことが、この番組でよく理解できました。非公開の内部の様子や御所を維持管理している匠の技、修理等の材料を育てたり作って支えている全国の人たちの姿・・・1年を通じて四季折々の出来事とともにわかりやすく紹介されていました。

京都御所を過去から将来に向けて維持管理するために、全国から選ばれた精鋭の匠たちが誇りと自信を持って取り組んでいる姿に胸を打たれました。一方、こうした体制がこれからも維持できるのかという心配も。最上級の畳は福山のい草から造るそうですが、生産農家はわずか7~8軒、しかも泥染め用泥の在庫はあと2年分。かろうじて伝統を保っている状態です。白い漆喰のパラリ壁は、1回塗りで表面に粒が立つ状態にします。陽の光を浴びて柔らかな表情を出すためです。北海道から取り寄せた銀杏草という海草で粘りを出し、高知県南国市の特殊なかまどで1,000度x1週間焼き、俵に詰めて数ヶ月寝かせ、ひび割れしにくい丈夫な石灰を造ります。 試行錯誤の上、 石灰サイズの配合比率を決定していました。障壁画の絵の裏打ちには、丹後半島の特殊な繊維の短いコウゾから造る伸び縮みしない和紙が必要です。これが造れるのはただひとりだそうです。御所を守る伝統の技は今後も確保できるのでしょうか。

惚れ惚れとするような映像の鮮やかさ、美しさ。画面にみとれながら観賞しました。4Kカメラの威力はすごい。実物よりきれいに見えるのではないでしょうか。紫辰殿の内部や障壁画の数々、かつて三種の神器が納められていた部屋等、まるで完成直後を撮影したのかと思える見事さです。

宮内庁職員の方が、天皇の即位の礼と大喪の礼の時のために衣紋道(えもんどう、日本最古の着付けの作法)の稽古訓練をしていました。「これを披露する機会はありません。自分の技術を高め、次の世代に伝えるだけです」という言葉に、伝統の重みを感じるとともに、自分にはとてもできない仕事だと思いました。

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