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10/06/2016

みんなで大合唱<トトさんの名はじゅうろべえ、カカさんはおゆみと申します>/ハッピーエイジング&ソナエ博 2016秋 その2


文楽の人形遣い・豊竹英太夫(はなふさたゆう)さんと講談師・旭堂南陵さんの対談、司会は亀岡典子産経新聞文化部編集委員でした。

現代の文楽は3人遣いですが、近松のころは一人遣いでした。近松はもともと講釈師から文楽の作家になった人です。
江戸のヒーローはかっこいいのに対して、上方は仕事はできるが遊女とふらふら遊ぶという男ばかり。近松は人間愛をテーマに、現代に通じる伝統芸能を書いています。旦那の浮気、人を許す愛情、相手の女性も許す・・・こうしたストーリーが名作として残っています。江戸時代でもありえないことを文楽にして人々を楽しませてくれました。
といった話から、「文楽の師匠はとにかく怖かった。細かい修正箇所が100も200もあり、足が冷たくなって寝られなかった。内弟子になって3食作って掃除もした。師匠はとにかく稽古をつけてくれない。気配・雰囲気をかぎとって行動する。師匠の茶碗がカラになりそうな瞬間を狙ってご飯をよそう。すべてが修行だった。今の弟子は言ったことしかやらない。時代が変わった。メールでお稽古をお願いします、と言ってくる。褒めて伸ばすのはアマチュア、プロは泣いて(怒られて)伸びる」と修業の話も。
文楽も講談もみんな長生き、人間国宝の竹本住太夫さん(10/19に大阪市大特別授業で対談を聴きます)は93歳、南陵さんの先々代はあと1週間で90歳という日に予言通り亡くなった。
長生きする秘訣は、声をだすこと。三味線は教えるとき大声を出すし、人形遣いは声をださなくても足腰を鍛えられる。
最後に、英太夫の音頭で大声を張り上げる訓練がありました。
<トトさんの名はじゅうろべえ、カカさんはおゆみと申します>、これを大声で十回くらい繰り返したでしょうか。傾城阿波鳴門(けいせいあわのなると) の名場面ですね。2年前くらいに阪急うめだ(だったと思う)で開催された「文楽展」でハイライトを演じていました。大阪・玉造の真田丸顕彰碑から坂を下ったどんどろ大師に像があります。

終わった後、下りのエレベーターでいっしょになった司会の亀岡典子記者にご挨拶。「いつも新聞紙面で記事を読ませていただいています」「あら、いまの対談をご覧になっていたんですか?」。文楽や歌舞伎など古典芸能担当の専門記者です。昔から署名記事はよく目にしていますが、お目にかかったのは初めて。

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