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10/18/2016

<七世竹本住大夫 私が歩んだ90年>、人間技とは思えない!

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あすは大阪市大「上方文化講座2016 特別編/人間国宝 竹本住太夫×大阪市大学長 荒川哲男/人間国宝が語る人生論 苦労のすすめ」を受講します。その準備として読んだのがこの本(講談社、2015.11.28)。前回、大阪市立中央図書館で、竹本住大夫×落語作家・小佐田定雄さんの対談「文楽よもやまばなし」を聴いた11/25には会場で販売していました。
この本は、明治大学教授(2名)が、住大夫さんの自宅を5回x3~4時間訪問し、インタビューの結果をまとめたものです。
じつに細かい記録がつづられています。人名やその後の消息、演目、年月など信じられないくらい・・・。当時の新聞や雑誌を調べても到底出てこないようなささいなことも。インタビュアーが「はじめに」にこんなことを書いています。
<本書を読み進める読者諸兄は、住大夫師匠の超絶的な記憶力に舌を巻くことだろう。あらゆる頁のあらゆる話題は、年号から演目、人名、出来事に至るまで、一切メモや記録に頼るものではなく、すべて我々の質問にその場で即座に師匠の口をついて出て来たものばかりである。卒寿を迎えた人物の記憶力とは思えない膨大なしかも詳細なものであることを考えると、私には師匠の「記憶力」が、その「努力する才能」と、どこかで一つに繋がっているように思えてならない>
いや、まったくそのとおり。驚くべき人間国宝です。
ますます明日の講座が楽しみになりました。
なお、本が出版された時点では「住大夫」さん、今年から表記が変更となり「住太夫」さんになりました。
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(注)2016.03.14 日経新聞
 文楽協会と日本芸術文化振興会は14日、人形浄瑠璃文楽の語り手である太夫の芸名表記「○○大夫」を「○○太夫」に戻すと発表した。4月2日に初日を迎える国立文楽劇場(大阪市)の公演から変える。芸名で「太」の字の点が復活するのは約60年ぶり。
 語り手一同から、江戸前期に義太夫節を創始した竹本義太夫と同じ表記にしたいと申し出があった。芸名表記が「太夫」から「大夫」になった理由は諸説あるが、戦後屈指の名人として知られる豊竹山城少掾(やましろのしょうじょう)が提唱したとの説が有力。1953~54年に「大夫」に統一し、三味線や人形遣いと並ぶ職分としての表記は「太夫」と使い分けていた。
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もうひとつ、この本で知った住太夫さんの意外な一面。弟子に超厳しい指導をするあのお師匠さんが「動物が大嫌い。怖い。旅館に虎の掛け軸や衝立があると、夜中にうなされた。宝塚劇場に行くと隣にあった動物園から猛獣が押し寄せてくるのではないかと心配した」・・・。


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