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06/20/2017

ビブリオバトル/大阪大学司馬遼太郎記念学術講演会 その2

初めて耳にする言葉でした。2007年に京大から広まった輪読会・読書会、または勉強会の形式で「知的書評合戦」とも呼ばれているそうです。

公式ルールは、<1.発表参加者が読んで面白いと思った本を持って集まる。2.順番に一人5分間で本を紹介する。3.それぞれの発表の後に参加者全員でその発表に関するディスカッションを2~3分行う。4.全ての発表が終了した後に「どの本が一番読みたくなったか?」を基準とした投票を参加者全員一票で行い、最多票を集めたものを『チャンプ本』とする>というものです。

今回は大阪大学の学内選考を勝ち抜いた5人の学生がサンケイホールブリーゼの聴衆700名を前に、決勝戦を戦いました。取り上げられたのは「司馬遼太郎作品」。

5人が取り上げた本は、「峠」「俄(にわか)」「関ケ原」「燃えよ剣」「空海の風景」。私が読んだことのない司馬作品ばかりでした。

みなさん、学生らしいフレッシュな感覚で、自分の体験を交えてユーモアたっぷりに、ぴったり5分間で本の紹介を行っていました。
私がうまいなと思ったのは、「俄」と「空海の風景」。会場全員の投票でも、1位のチャンプ本に輝いたのが「空海」、準チャンプ本が「俄」でした。

「俄」は幕末~大正を生きた、実在のやくざの親玉が主人公。司馬さんの他の歴史小説と違って、庶民感覚で書かれた読みやすい任侠小説だそうです。「義理と人情で世界は変えられる。阪大生に読んで欲しい。何か成し遂げたいがしんどい、という人に、覚悟を決めて取り組むことのすばらしさを教えてくれます。波乱万丈の人生、おもしろい人生を送りたい人はぜひ。自分が人生をかけようと思う人の背中を押してくれます」。
「私は安定した人生を送りたい。そういう人にも勧めますか?」という質問には、きっぱり「考えを改められます」。

この本は、桂南光さんも一押しで、何回も読んだそうです。「難波の侠客、自分のためより世のために生きる男。会話が当時の大阪弁で書かれており、全編痛快で、心地よい」。

司馬さんにこんなユニークな作品があったとは知りませんでした。さっそく読んでみたいと思います。

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