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09/01/2017

司馬遼太郎さんの「俄(にわか)」を読んだ

今年の「大阪大学司馬遼太郎記念学術講演会」のビブリオバトルで阪大の女子学生が取り上げていた小説です。彼女のプレゼンテーションで是非読みたいと思って図書館で借りてきました。講談社文庫で上下2巻。

実在した日本一の大侠客の一生を題材とした異色の小説です。

あらためて司馬さんの小説はためになるなあと思いました。例えば、江戸時代の大坂の通貨は銀本位、江戸は金本位。相撲取りの「十両」は年俸10両が語源だそうです。大坂相撲では十両と言わず、「何百モンメ」」と言ったそうです。

江戸が金本位制になったのは、幕府が金山を独占していたから。一方、大坂は古来銀本位制の中国との貿易をしてきた長崎等と同じ経済圏だったからではないかと書いてあります。

古文書の勉強で頭を悩ますのは、江戸の金本位制は4進法で、単位は朱、分(ぶ)、両。大坂の銀本位制は十進法で毛、厘、分(ふん)、匁、貫。一つの国家に二つの通貨圏があるため、両替屋という商売が成立し、巨利を得ていました。

江戸時代の商家の主人や番頭は、頭の中で瞬時に金と銀の換算ができなければいけませんでした。しかも換算率は現在の為替と同様、日々変動します。銀は十進法ですが、金は4進法ですからねえ、とても人間技とは思えません。江戸時代の商人は、頭が良くなければやっていけませんでした。大坂の人は金を銀に換算して古文書に併記しています。現代人の私は、これを検証するだけで疲れてしまいます。江戸の人はすごい!


日本は金が比較的安く、銀が高かったため、外国商人は日本の通貨制の欠陥を見抜いて巧みな支払い操作をしていました。貿易で損失が大きかったため、明治政府は、銀本位を禁止し、大阪は大混乱に陥りました。大名貸をしていた富商たちが軒並み倒産した様子は、朝ドラ「あさが来た」で取り上げられたとおり。

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