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01/27/2018

翻訳書を出版するわけ

きょうの講座「出版マル秘裏話」で、原書房の成瀬雅人社長からお伺いした話。(講演および即売コーナーでの立ち話)

日本人には書けない本、日本の出版社には技術的・資金的に作れない本の翻訳出版をおこなっているそうでです。その他、日本の著者は原稿を予定通り書いてくれない人が多く、スケジュール管理や収益予想ができないことも大きな理由。

トランプ大統領の暴露本が話題になっていますが、日本版を出版するのは早川書房。同社がライバルを蹴落として版権を獲得できたのは、エージェントをアメリカに常駐させていち早く情報を入手できたから。

翻訳者の印税は、定価×部数×5~8%で、例えば1冊仕上げるのに2カ月くらいかかり、文献調査など出費がかさむのに、収入は30万円くらい。とても食べていけないのが現状。優秀な翻訳家は奪い合いだそうです。

原書房が最近刊行した「茶」の本は、世界各国での同時発行。原著発行元のアメリカに各国の文字原稿を集め、1~3刷までのカラー部分を印刷後、4刷で各国語の文字を追加印刷、製本もアメリカで行ったあと、船便で日本に送ったそうです。コストダウンのためにここまでやっているんですね。

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